MT4 EA(自動売買)インジケーターの説明

MT4 EA(自動売買)で使われているインジケーター(テクニカル指標)を説明いたします。

このインジケーター(テクニカル指標)の説明は一般的な見方を説明したものです。

当社はこの内容を保証せず、この説明どおりに投資判断をしたとしても必ず利益が上がることを保証するものではありません。投資に当たっては、お客さまご自身の判断でお願いいたします。

Accelerator Oscillator アクセラレーター・オシレーター (AC)

アクセラレーター・オシレーター(AC)は、ビル ウィリアムズが開発したインジケーターで、相場の動きの加速度と減速度の変化を測るのに役立ちます。

オーサム・オシレーター(AO)を基にしており、インジケーターとその5期間の平均移動値との乖離を測ることで、実際にオーサム・オシレーター(AO)がどのような速度で変化しているかが分かるので、次に価格がどう動くか予測することできます。

ゼロラインは、相場の動きがバランスを保つ位置を表します。

アクセラレーター・オシレーター(AC)がプラス領域にあれば上昇アクセラレーションが継続する公算が高く、アクセラレーター・オシレーター(AC)がマイナス領域にあれば下降アクセラレーションが継続する公算が高いと考えられます。オーサム・オシレーター(AO)の場合とは異なり、ゼロラインをクロスしたときはシグナルとしては扱いません。相場を管理し、判断をするために必要なものは色の変化です。

ヒストグラムの縦棒は二色に色分けされ、赤は価格の下落を示し、緑は価格の上昇を示します。縦棒の色と、0ラインより上にあるか下にあるかで、いろいろな特定の買いシグナル、売りシグナルが出されます。

計算

アクセラレーター・オシレーター(AC)は、期間5と期間34の単純移動平均の差からなるオーサム・オシレーター(AO)と、期間5の単純移動平均の中央値の差で求まります。

MEDIAN PRICE = (HIGH + LOW) / 2

AO = SMA (MEDIAN PRICE, 5) — SMA (MEDIAN PRICE, 34)

AC = AO — SMA (AO, 5)

MEDIAN PRICE : 中央値

HIGH : バーの高値

LOW : バーの安値

SMA : 単純移動平均

AO : Awesome Oscillator

Accumulation Distribution (A/D) (蓄積/配信)

Accumulation Distribution (A/D)は、価格と数量の変化によって算出されます。

A/Dの上昇は、集積(買い)を意味します。出来高の割合が価格上昇トレンドに関係します。

下落は、離散(売り)を意味します。ほとんどの売りが、価格の下落局面で起きるためです。

A/Dと銘柄価格の乖離は、目先の価格変動を示唆します。乖離がある場合は、価格とテクニカル分析の動く方向は一致します。したがってA/Dが上昇し銘柄価格が下落している場合、価格の反転が予想されます。

計算

日のボリュームの一定の割合は、現在のインジケーターの値からは、追加もしくは引かれています。終値がその日の高値に近ければ近いほど、ボリュームの加算される値が大きくなります。終値が安値に近ければ近いほど、引かれる値が大きくなります。終値が高値と安値のちょうど中心にあたるとき、インジケーターのボリュームは変更されない状態となります。

A/D(i) =((CLOSE(i) – LOW(i)) – (HIGH(i) – CLOSE(i)) * VOLUME(i) / (HIGH(i) – LOW(i)) + A/D(i-1)

A/D(i) : 現在バーのAccumulation/Distributionの値

CLOSE(i) : 終値

LOW(i) : 安値

HIGH(i) : 高値

VOLUME(i) : ボリューム

A/D(i-1) : 1本前のバーのAccumulation/Distributionの値

ADX(Average Directional Movement Index) (アベレージダイレクショナルムーブメントインデックス)

ADXは、トレンドの強さを判断するのに役立ちます。

ADXは、市場がレンジの中にあるのかそれとも新しいトレンドを開始しているのかを知るために使用できます。

ADXは0〜100の範囲にあり、高い値は強気トレンドを示し、低い値は弱気トレンドを示します。ADXはたいてい方向性インジケータ(DI)と組み合わされます。

ADXは、Welles Wilderによって開発されました。Welles Wilderの著書「New concepts in technical trading systems」の中で詳しく述べています。

2つの方向性テクニカル分析、すなわち14期間の+DIの1と、14期間の-DIを比較するものです。これを行うには、テクニカル分析チャートを重ね合わせるか、+DIを-DIから差し引きます。W. Wilderは、+DIが-DIを上回るときに買い、+DIが-DIを下回るときに売るように勧めています。

このような単純な取引原則に加えて、Wells Wilderは「極値点のルール」を提唱しました。これを利用するのは、誤ったシグナルを排除し、取引回数を減らすためです。極値点のルールに従うと、「極値点」とは、+DIと-DIが相互に交わる点のことです。+DIが-DIを上回っている場合、2つが交わる点がその日の高値となります。+DIが-DIを下回っている場合、2つが交わる点がその日の安値となります。

次に極値点は、市場参入水準としても利用されます。したがって、買いシグナル(+DIが-DIを上回る)が出た後は、かならず価格が極値点を上回るまで待って、それから買うべきです。しかし価格が極値点を上回ることができなければ、そのショートポジションを保持すべきです。

計算

ADX = SUM[(+DI-(-DI))/(+DI+(-DI)), N]/N

N : 計算の中で使用される期間の数

Alligator(アリゲーター)

Alligator(アリゲーター)は、フラクタル幾何学と非線形力学を用いるバランスライン(移動平均)を組み合わせたものです。

  • 青線 (アリゲーターのあご) は、このチャートを描くために使用された期間 (8目盛り分未来方向にずらした13期間の平滑移動平均)のバランスラインです。
  • 赤線 (アリゲーターの歯) は、1レベル下げた価格期間の(5目盛り分未来方向にずらした8期間の平滑移動平均)のバランスラインです
  • 緑線 (アリゲーターの唇) は、さらに1レベル下げた価格期間の(3目盛り分未来方向にずらした5期間の平滑移動平均)のバランスラインです。

アリゲーターの唇、歯、あごは、異なる期間の相互作用を表します。期間の15~30%でしか明確なトレンドは見られないため、トレンドを追跡するとともに市場の一定の価格期間でのみ変動する市場で取引することが重要です。

あご、歯、唇が閉じている、またはもつれ合っているときは、アリゲーターが眠りに入る、もしくはすでに眠っていることを意味します。アリゲーターは眠りながら腹を空かせていきます。長く眠れば眠るほど、目覚めたときの空腹感は強くなります。眠りから覚めた後の最初の行動は、口を開いてあくびをすることです。そして鼻腔に漂ってくる食べ物の匂いを嗅ぎつけるのです。それは雄牛(ブル)の肉かもしれませんし、熊(ベア)の肉かもしれません。アリゲーターは狩りを開始します。たらふく食べて満腹になると、アリゲーターは食べ物/価格に対する関心を失くしはじめます。ここが利益確定のタイミングです。

計算

MEDIAN PRICE = (HIGH + LOW) / 2

ALLIGATORS JAW = SMMA (MEDEAN PRICE, 13, 8)

ALLIGATORS TEETH = SMMA (MEDEAN PRICE, 8, 5)

ALLIGATORS LIPS = SMMA (MEDEAN PRICE, 5, 3)

価格中央値 : 価格の中央値

高値 : そのバーにおける高値

安値 : そのバーにおける安値

SMMA (A, B, C) : 平滑移動平均

SMMA (A, B, C)のパラメータAは平滑化されるデータ、Bは平滑化を行う期間、Cは将来方向へのシフト量。

例えばSMMA (価格中央値, 5, 3) では、価格中央値に対して平滑期間5バー、シフト量3として、平滑移動平均を計算します。

アリゲーターのあご : アリゲーターのあご (青線)

アリゲーターの歯 : アリゲーターの歯 (赤線)

アリゲーターの唇 : アリゲーターの唇 (緑線)

Average True Range(ATR)(アベレージトゥルーレンジ)

Average True Range(ATR) (アベレージトゥルーレンジ)は、相場のボラティリティを測る指標です。この指標はウェルズワイルダーによって開発され、著書「New Concepts in Technical Trading Systems(テクニカル取引システムの新たな概念)」で記述されています。

Average True Range(ATR)は、暴落の後の相場の底でしばしば高い値になります。指標が小さい値になるということは、長期間にわたって相場がレンジの状態にあることを表します。この指標による予測方法は、指標の値が高くなればなるほどトレンドが変化する可能性が高くなり、指標の値が低くなればなるほどトレンドの動きが弱くなるということです。

計算

True Rangeは、下記3つの内、最も大きな値です。

現在の高値と安値の差

前の足の終値と現在の高値の差

前の終値と現在の安値の差

Average True Rangeの値は、true rangeの移動平均です。

Awesome Oscillator(AO) (オーサムオシレータ)

Awesome Oscillator(AO) (オーサムオシレータ)は、34期間の単純移動平均をバーの中央点(高値+安値)/2にプロットし、5期間の単純移動平均から差し引いた値を、バーの中央点(高値+安値)/2の上下に図示します。このテクニカル分析は、その時点の相場の原動力の状況を明確に示します。

買いシグナルのソーサー

これはバーチャートがゼロラインより高いときに発生する唯一の買いシグナルです。以下の点に留意してください。

・ソーサーシグナルは、バーチャートが下向きから上向きへと、方向を転じるときに発生します。2番目のカラムが1番目のカラムよりも低い場合は、赤い色で表示されます。3番目のカラムが2番目のカラムよりも高い場合は、緑色で表示されます。

・ソーサーシグナルを生成するには、バーチャートに少なくとも3つのカラムが必要です。

ソーサーシグナルを利用するには、すべてのAwesome Oscillatorカラムがゼロラインを上回っていなければなりません。

買いシグナルのゼロラインクロッシング

買いシグナルは、バーチャートがマイナス圏からプラス圏に移行するときに生成されます。つまりバーチャートがゼロラインを横切るときです。以下の点に留意してください。

・このシグナルが生成されるために必要なのは、2つのカラムだけです。

・最初のカラムはゼロラインを下回り、2番目のカラムはゼロラインを突き抜けます(マイナス値からプラス値への転換)。

・買いシグナルと売りシグナルの同時生成は不可能です。

買いシグナルのツーパイクス

これはバーチャートの値がゼロラインを下回るときに生成できる、唯一のシグナルです。以下の点に留意してください。

・このシグナルが生成されるのは、下向きのパイクがゼロラインを下回っており(最も低い安値)、その後に続くもう1つの下向きのパイクが、その前の下向きのパイクよりもやや高い位置にある(絶対値の小さいマイナスの数値でゼロラインにより近い)ときです。

・バーチャートは、2つのパイク間でゼロラインよりも低くなります。バーチャートがパイクの間のセクションでゼロラインをクロスする場合、買いシグナルは機能しません。しかしゼロラインクロッシングという、別の買いシグナルが生成されます。

・バーチャートの新しいパイクはそれぞれ、前のパイクよりも高くなります(絶対値の小さいマイナスの数で、ゼロラインに近づきます)。

・高いパイク(ゼロラインに近い)が追加的に形成され、バーチャートがゼロラインをクロスしていなければ、追加の買いシグナルが生成されます。

売りシグナル

Awesome Oscillatorによる売りシグナルは、買いシグナルとまったく同様に生成されます。ソーサーシグナルは逆で、ゼロ以下となります。ゼロラインクロッシングは減少するグラフで、その最初のカラムはゼロ以上、第2のカラムはゼロ以下です。この2つのパイクのシグナルは、ゼロラインよりも高く、方向も逆になります。

計算

AOは34期間の単純移動平均で、バーの(高値+安値)/2の中心点に取り、5期間の単純移動平均から差し引いた値をバーの(高値+安値)/2の中心点から上下に図示します。

MEDIAN PRICE = (HIGH+LOW)/2

AO = SMA(MEDIAN PRICE, 5)-SMA(MEDIAN PRICE, 34)

SMA : 単純移動平均

Bears Power(ベアパワー)

取引は、日々価格を押し上げる買い手(ブル派)と価格を押し下げる売り手(ベア派)との攻防です。どちらのサイドが相手を負かすかによって、その日の終値が前日終値を上回ったり下回ったりします。日中の結果、とりわけ高値と安値を見ると、日中にどのような攻防戦が繰り広げられたかが判断できます。

アレキサンダーエルダーの著書「Trading for a Living(邦題:投資苑)」は、以下の前提に基づいてBears Power(ベアパワー)を解説しています。

・移動平均はある一定の期間における売り手と買い手の価格合意である

・安値はその日の売り手の最大のパワーを示している

これらの前提に基づき、エルダーは安値と13期間の指数移動平均との差異(LOW-EMA)としてBears Powerを考案しました。

応用

このOscillatorは、以下のように、何らかのトレンド分析(移動平均が最も一般的)と組み合わせて使うとより効果的です。

・トレンド分析が上向きでBears Powerインデックスがゼロ以下だが上昇している場合は、買いシグナルである

・この場合、テクニカル分析チャート上に谷の乖離が形成されていることが望ましい

計算

指数移動平均を計算します(原則として、13日EMAを用いることを推奨します)。

BEARS = LOW-EMA

BEARS : Bears Power

LOW : 現在のバーの安値

EMA : 指数移動平均

下降トレンドのときは、LOWはEMAを下回るので、Bears Powerはゼロ以下になり、ヒストグラムはゼロラインより下に位置しています。価格が上昇してLOWがEMAを上回ると、Bears Powerはゼロを上回り、ヒストグラムもゼロラインを超えます。

Bollinger Bands(ボリンジャーバンド)

Bollinger Bands(ボリンジャーバンド)は、移動平均線と標準偏差で構成されています。

あらかじめ設定したある期間の移動平均値に、算出された幅(標準偏差)をその上下にバンドとして描くテクニカル指標です。

統計学ではデータが正規分布している場合、平均値±標準偏差内にデータが入る確率は約68%、平均値±標準偏差の2倍内にデータが入る確率は約95%であることが知られています。ボリンジャーバンドはこの特性を活用したものです。

ボリンジャーバンドの

±1σの範囲内に収まる確率・・・約68.3%

±2σの範囲内に収まる確率・・・約95.4%

±3σの範囲内に収まる確率・・・約99.7%

バンドが広くなっているところはボラティリティ(ある一定期間のうちに、レートがどの程度上下変動するかを示すもの)が大きく、狭くなっているところはボラティリティが小さい、ということを意味します。

一般的な見方

ボリンジャーバンド

価格はボリンジャーバンドの中で推移することが原則なため、そのバンドから逸脱する価格なら売られ過ぎ・買われ過ぎと考え、+1σ~+3σにきた時に売り、もしくは-1σ~-3σにきた時に買いと判断します。

ボリンジャーバンドの収縮状態が長く続き、その後レートがバンドを突き抜けた場合はトレンド転換した可能性が考えられます。

バンド幅

ボリンジャーバンドのスクイーズ(収束)、エクスパンション(拡散)の動きをより視覚的に見ることができます。

バンド幅を使うことでこのバンドが最大幅となる部分を簡単に知ることが出来るとともに、スクイーズ(バンド幅の収束)状態からエクスパンション(バンド幅の拡散)状態への変化を的確に捉えることが可能となります。

計算

Bollinger Bandsは3本のラインで構成されます。ミドルライン(ML)は通常の移動平均です。

ML = SUM [CLOSE, N]/N

トップライン(TL)は、MLよりも標準偏差(D)の一定倍、ミドルラインより上方にあります。

TL = ML + (D*StdDev)

ボトムライン(BL)は、上記の倍数と同じ標準偏差、ミドルラインを下方シフトしたものです。

BL = ML – (D*StdDev)

N : 計算に用いられる期間の数

SMA : 単純移動平均

StdDev : 標準偏差

StdDev = SQRT(SUM[(CLOSE ・ SMA(CLOSE, N))^2, N]/N)

Bulls Power(ブルパワー)

取引は、日々、価格を押し上げる買い手(ブル派)と価格を押し下げる売り手(ベア派)との攻防です。どちらのサイドが相手を負かすかによって、その日の終値が前日終値を上回ったり下回ったりします。日中の結果、とりわけ高値と安値を見ると、一日の間にどのような攻防戦が繰り広げられたかが判断できます。

アレキサンダーエルダーの著書「Trading for a Living(邦題:投資苑)」は、以下の前提に基づいてBulls Power(ブルパワー)を解説しています。

・移動平均はある一定の期間における売り手と買い手の価格合意である

・高値はその日の買い手の最大のパワーを示している

これらの前提に基づき、エルダーは高値と13期間の指数移動平均との差異(HIGH-EMA)としてBulls Powerを考案しました。

応用

このBulls Powerは、以下のように、何らかのトレンド分析(移動平均が最も一般的)と組み合わせて使うと、より効果的です。

・トレンド分析が下向きでBulls Powerがゼロを超えているが下降している場合は、売りシグナルである

・この場合、テクニカル分析チャート上に山の乖離が形成されていることが望ましい

計算

このテクニカル分析の計算ではまず、指数移動平均を計算します(原則として、13日EMAを用いることを推奨します)。

BULLS = HIGH – EMA

BULLS : Bulls Power

HIGH : 現在のバーの高値

EMA : 指数移動平均

上昇トレンドのときは、HIGHはEMAを上回るので、Bulls Powerはゼロ以上になり、ヒストグラムはゼロラインより上に位置しています。価格が下落してHIGHがEMAを下回ると、Bulls Powerはゼロを下回り、ヒストグラムもゼロラインより下になります。

Commodity Channel Index(商品チャンネル指数)

Commodity Channel Index(商品チャンネル指数)テクニカル分析(CCI)は、商品価格の統計的な平均価格からの偏差を計測します。このインデックスの値が大きい場合、その価格が平均価格と比較してとても高いことを示し、小さい場合は価格が低すぎることを表します。Commodity Channel Indexは金融商品にも適用可能で商品専用というわけではありません。

Commodity Channel Indexを使用する基本的なテクニック

1.乖離の発見

価格が新高値をつけたときに乖離が現れると、Commodity Channel Indexは前の高値を超えることはできません。この古典的な乖離の後に、通常は価格の調整が起きます。

1.買いすぎ/売りすぎの指針

Commodity Channel Indexは通常、±100の範囲で変化します。値が+100を超えると、買いすぎの状態を(訂正安の可能性も)示唆します。この値が-100を下回ると、売りすぎの状態を(訂正高の可能性も)示します。

計算

1.基準値(TP)を求めます。各バーの高値、安値、終値を合計し、その結果を3で割ります。

TP = (HIGH + LOW +CLOSE)/3

2.TPのn期間の 単純移動平均を求めます。

SMA(TP, N) = SUM[TP, N]/N

3.TPから、求めたSMA(TP, N)を引きます。

D = TP ・ SMA(TP, N)

4.Dの絶対値の、n期間の単純移動平均 を求めます。

SMA(D, N) = SUM[D, N]/N

5.求めたSMA(D, N)に、0.015をかけます。

M = SMA(D, N) * 0,015

6.MをDで割ります。

CCI = M/D

SMA : 単純移動平均

N : 計算に使用される期間数

DeMarker(デマーカー)

デマーカー(Demarker Technical Indicator、DeM)は、ある期間の最大値と1つ前の期間の最大値の比較に基づいています。もし現在足の高値が前よりも高ければ、それぞれの差が加算されます。もし現在の高値が低い、もしくは前の期間の高値と同じなら、0が加算されます。N期間から得られる差を合計します。得られた値はデマーカーの分子として、現在値と1つ前の差を合計した同じ値で割ります。もし現在の安値が1つ前の足の安値よりも高ければ、結果は0です。

指標が30よりも下回った時、上向きの転換が予想されます。指標が70よりも上回った時、下向きの転換が予想されます。

計算

i期間におけるデマーカーの値は次のように計算されます。

DeMax (i) が計算されます。HIGH (i) > HIGH (i -1)の場合

DeMax (i) = HIGH (i) – HIGH (i -1)

それ以外の場合

DeMax (i) = 0

DeMin (i) が計算されます。 LOW (i) < LOW (i -1)の場合

DeMin (i) = LOW (i -1) – LOW (i)

それ以外の場合

DeMin (i) = 0

デマーカーの値が計算されます。

DMark (i) = SMA (DeMax, N) / (SMA (DeMax, N) + SMA (DeMin, N))

HIGH (i) : 現在足の高値

LOW (i) : 現在足の安値

HIGH (i -1) : 1つ前の足の高値

LOW (i -1) : 1つ前の足の安値

SMA : 単純移動平均

N : 計算に利用する期間

Donchian Channel(ドンチャンチャンネル)

ドンチャンチャンネルは最近の最高値と最安値の助けを借りた現在の価格帯の計算に基づくボラティリティインディケータです。チャンネルの計算に必要なのは、一定期間の最高値と最安値です。

上位チャネル(UC)=最後の「N」期間の最高値

下位チャネル(LC)=最後の「N」期間の最低最低

中間バンド=((UC – LC)/ 2)

N =検討中の時間枠

Envelopes(エンベローブ)

エンベローブテクニカル指標は上下にシフトされた2本の移動平均線でできています。バンドマージンシフトの最適な相対数の選択は、市場のボラティリティを用いて決定されます。ボラティリティが高いほど、シフトが多いです。

エンベローブは、価格帯の上下のマージンを定義します。価格がバンドの上縁に到達した時には買いシグナル、価格がバンドの下縁に達したときには売りシグナルが発されます。

エンベロープの背後にあるロジックは、熱心な買い手と売り手が価格を極端に押し上げ/下げ(すなわち、上/下側のバンド)、多くの場合その時点で価格がより現実的なレベルに移動して安定化するということです。

計算

UPPER BAND = SMA (CLOSE, N) * [1 + K /1000]

LOWER BAND = SMA (CLOSE, N) * [1 – K /1000]

UPPER BAND — 指標の上の線

LOWER BAND — 指標の下の線

SMA : 単純移動平均

CLOSE : 終値

N : 平均化期間

K /1000 : 平均からのシフトの値(基本ポイント単位)です。

Force Index(勢力指数)

Force Index(勢力指数)は Alexander Elder によって開発されました。この指数は増加局面でのブルパワーと減少局面でのベアパワーを測ります。それは、トレンドや値下がりや取引量などの市場の情報の基本的な要素を結びつけます。この指数はそのままでも使われますが、移動平均線で近似することが推奨されます。短期移動平均線(著者は2期間を提案しています)を用いた近似により、エントリーと決済の一番良いタイミングが分かります。もし近似が長期移動平均線(期間13)で行われた場合は、指標はトレンドとその変化を示します。

勢力指数が勢いを増加させ、負になった時(0を下回った時)は、買いシグナルです。

勢力指数は、新しい天井に向かって増加している時、勢いの増加を表示します。

売りシグナルは、勢いが衰えて、指標が正になった時に起こります。

勢力指数は、指標が新しい底に達した時、ベアパワーと勢力の衰えをシグナルにします。

価格変化が数量の変化と関係ない場合、勢力指数は同じ水準で変化しません。このことはもうすぐトレンドが変わることを示唆しています。

計算

それぞれの相場の動きの勢力は、その方向性と規模と数量によって特徴づけられています。現在足の終値がひとつ前の足よりも高い場合、勢力指数は正になります。現在足の終値がひとつ前の足よりも低い場合、勢力指数は負になります。価格差が大きければ大きいほど、勢力指数の値も大きくなります。取引だかが大きければ大きいほど、勢力指数も大きくなります。

FORCE INDEX (i) = VOLUME (i) * ((MA (ApPRICE, N, i) – MA (ApPRICE, N, i-1))

FORCE INDEX (i) : 現在足の勢力指数

VOLUME (i) : 現在足の数量

MA (ApPRICE, N, i) : 現在足のN期間移動平均線(単純移動平均、指数移動平均、加重移動平均または平滑移動平均)

ApPRICE : 適応価格

N : 平滑化期間

MA (ApPRICE, N, i-1) : 1つ前の足の任意の移動平均

MACD(マックディー)(移動平均収束拡散法)

MACD(Moving Average Convergence/Divergence)(移動平均収束拡散法)はトレンドフォロー型指標です。それは、価格の2つの移動平均線の相関を表します。

MACDは、26期間と12期間の指数移動平均線(EMA)の差です。買いと売りの機会を明確に示すために、MACDチャート上にシグナル線(9期間移動平均線)が表示されます。

MACDはスイングトレードに最も効果的です。MACD には、クロスオーバー、買われ過ぎ/売られ過ぎ、ダイバージェンスの3つの代表的な方法があります。

クロスオーバー

基本的な MACDのトレード手法は、MACDがシグナル線よりも落ち込んだ時に売るというものです。同様に、MACDがシグナル線よりも上にきた時が買いのシグナルです。MACDが0ラインを上に交差した時に買い、下に交差した時に売る方法も有名です。

買われ過ぎ/売られ過ぎ

MACDは買われ過ぎ/売られ過ぎの指標としても有用です。短期移動平均線が長期移動平均線から急激に離れた時は(MACDが上がった時)、株価が過度に推移しているので、現実的な水準に戻る可能性があります。

ダイバージェンス

現在のトレンドの終わりの兆候は、MACDと株価がダイバージェンスする付近で起こります。 上昇ダイバージェンスは、MACDが新しい高値を形成したにも関わらず、価格が新しい高値に達しなかった時に発生します。下降ダイバージェンスは、MACDが新しい安値を形成したにも関わらず、価格が新しい安値に達しなかった時に発生します。これらのダイバージェンスは買われ過ぎ/売られ過ぎの水準にある時には、どちらも重要です。

計算

MACDは、12指数移動平均線から26指数移動平均線を引いて求められます。MACDのシグナル線である9単純移動平均線は、MACDに表示されます。

MACD = EMA(CLOSE,12) – EMA(CLOSE,26)

SIGNAL = SMA(MACD, 9)

EMA : 指数移動平均線

SMA : 単純移動平均線

SIGNAL : 指標のシグナル線

Momentum(モメンタム)

モメンタムテクニカル指標は、所定の時間スパンでの価格変化を測定します。モメンタム指標には基本的に2つの使用法があります。

トレンド指標

モメンタム指標が底を構成して上昇を開始する場合に買いシグナル、それが天井に達して下降する場合に売りシグナルが発生します。底と天井を決定するために、指標の短期移動平均をプロットするのがおすすめです。

モメンタムの非常に高いまたは低い値は、現在の傾向の継続を示唆しています。従って、指標が非常に高い値に達した後に下降した場合、価格の上昇が期待されるべきです。いずれにしても、ポジションは指標によって生成されたシグナルが価格で確認された後にのみ開閉されるべきです。

先行指標

一般的にアップトレンドの最終段階が通常(誰もが価格上昇を期待している際の)急激な価格上昇を伴い、誰もが取得したいときに弱気相場の終わりは(誰もがエグジットしたい際の)急速な価格下落によって起きることを前提とします。

相場が天井に近づくとモメンタム指標に鋭い飛躍があります。その後、それは価格が成長を維持するか水平方向に動く際に下降し始めます。それに類似して、価格が成長し始めるはるか前に、モメンタムは急激に下落し上昇します。これらの状況の両方で指標と価格との間に乖離が生じます。

計算

モメンタムは n期間前の価格と今日の価格の比率として計算されます。

MOMENTUM = CLOSE (i) / CLOSE (i – n) *100

CLOSE (i) : 現在足の終値

CLOSE (i – n) : n足前の終値

Money Flow Index(マネーフローインデックス)

マネーフローインデックス(Money Flow Index、MFI)は、株価に投入・株価から引き出された価格を表示します。この指標の解釈は、相対力指数に似ています。唯一の違いはMFIにとっては数量が重要だということです。

MFIを分析するには、下記の点に注意しなくてはなりません。

指標と価格のダイバージェンス(価格が上がったにも関わらず、MFIが下がった場合(もしくはそれぞれ逆の場合)、価格が転換する可能性が非常に高いです。)

80以上、20以下のマネーフローインデックスの値は、相場が天井か底にいる可能性を示唆しています。

計算

Money Flow Index(マネーフローインデックス)まず、計算する期間の代表価格(TP)を決定します

TP = (HIGH + LOW + CLOSE) / 3

次に、マネーフロー(MF)の量を計算します。

MF = TP * VOLUME

当日の代表価格が前日の代表価格よりも大きい場合、マネーフローはプラスになります。当日の代表価格が前日の代表価格よりも小さい場合、マネーフローはマイナスになります。

プラスマネーフローは、計算期間のプラスのマネーフローの合計です。マイナスマネーフローは、計算期間のマイナスのマネーフローの合計です。

次に、プラスマネーフローをマイナスマネーフローで割って、マネー比率(MR)を算出します。

MR = POSITIVE MONEY FLOW / NEGATIVE MONEY FLOW

最後に、MFIをマネー比率を使って計算します。

MFI = 100 – (100 / (1 + MR)

HIGH : 現在足の高値

LOW : 現在足の安値

CLOSE : 現在足の終値

VOLUME : 現在足の数量

Moving Average(MA)(ムービング アベレージ)(移動平均線)

移動平均線は、一定期間の終値平均値を日足なら毎日割り出して、グラフ化したものです。

一般的な見方

移動平均線は、価格の動きを平均化したもので相場のトレンドや勢いを見るのに役立ちます。基本的には価格が移動平均線よりも上位にある場合は上昇トレンド、下位にある場合は下落トレンド、また移動平均線の向きが上向きの時は強気局面、横ばいなら方向感のないもみあい局面、下向きなら弱気局面と考えられます。

買い局面

1.上向きになりつつある移動平均線を、価格が下から上に突き抜けた場合

2.上昇中の移動平均線を価格が下回り、再度上回った場合

3.上昇中の移動平均線の上にあって、平均線に向かって下降し、平均線の手前で反発した場合

4.価格が移動平均線から大きく下方乖離した場合

売り局面

5.下向きになりつつある移動平均線を価格が上から下に抜いた場合

6.下降中の移動平均線を上回ったものの、再度下落した場合

7.下降中の移動平均線に向かって上昇したものの、抜けずに再び下落する場合

8.上昇中の移動平均線から、価格が大きく上方乖離した場合

ゴールデンクロス・デッドクロス

短期移動平均線が中期や長期の移動平均線を、下から上に突き抜けて交差することを「ゴールデンクロス」、逆に、短期移動平均線が中期や長期の移動平均線を上から下に突き抜けて交差することを「デッドクロス」と呼びます。

「ゴールデンクロス」は価格上昇、「デッドクロス」は価格下落に転じたことを確認するシグナルと言われていますが、タイミングが遅れやすい傾向にあります。

移動平均には単純移動平均(算術移動平均)、指数移動平均、平滑移動平均及び線形加重移動平均の4種類があります。

単純移動平均(Simple Moving Average、SMA)

指数移動平均(Exponential Moving Average、EMA)

平滑移動平均(Smoothed Moving Average、SMMA)

線形加重移動平均(Linear Weighted Moving Average、LWMA)

計算

単純移動平均(Simple Moving Average、SMA)

単純移動平均(または算術移動平均)は、単一の期間(例えば12時間)の一定数の金融製品価格を合計することによって計算されます。この値を期間の数で除算します。

SMA = SUM (CLOSE (i), N) / N

SUM : 合計

CLOSE (i) : 現期間の終値

N : 計算に使われる期間の数

指数移動平均(Exponential Moving Average、EMA)

指数的に平滑化された移動平均は、一つ前の移動平均の前の値に現在の終値の一定のシェアを加算して計算されます。指数的に平滑化さrせた移動平均では、最新の終値により多くの価値があります。P -パーセント指数移動平均は以下のようになります。

EMA = (CLOSE (i) * P) + (EMA (i -1) * (1 – P))

CLOSE (i) : 現期間の終値

EMA (i -1) : 1つ前の期間の移動平均の値

P : 価格の値を使用するパーセント

平滑移動平均(Smoothed Moving Average、SMMA)

平滑移動平均の最初の値は、単純移動平均として計算されます( SMA)。

SUM1 = SUM (CLOSE (i), N)

SMMA1 = SUM1 / N

2番目の移動平均は、次の式に従って計算されます。

SMMA (i) = (SMMA1*(N-1) + CLOSE (i)) / N

それ以降の移動平均は、以下の式に従って計算されます。

PREVSUM = SMMA (i -1) * N

SMMA (i) = (PREVSUM – SMMA (i -1) + CLOSE (i)) / N

SUM : 合計

SUM1 : 1つ前の足から数えられたN期間の終値の合計

PREVSUM : 1つ前の足の平滑化合計

SMMA (i-1) : 1つ前の足の平滑移動平均

SMMA (i) : 現在の足の平滑移動平均(1つ目以外)

CLOSE (i) : 終値

N : 平滑化期間

この式は算術変換で簡略化することができます。

SMMA (i) = (SMMA (i -1) * (N -1) + CLOSE (i)) / N

線形加重移動平均(Linear Weighted Moving Average、LWMA)

加重移動平均の場合、最新のデータは、より早期のデータよりも価値があります。加重移動平均は、一定の重み係数によってシリーズ内の各終値のを乗じて計算されます。

LWMA = SUM (CLOSE (i) * i, N) / SUM (i, N)

SUM : 合計

CLOSE(i) : 終値

SUM (i, N) : 重み係数の合計

N : 平滑化期間

Moving Average Of Oscillator(OsMA)(移動平均オシレーター)

Moving Average Of Oscillator(OsMA)(移動平均オシレーター)は、オシレーターとその平滑化された値の差を表します。

Moving Average Crossover(ムービング アベレージ クロスオーバー)

2つ以上の移動平均線を使い移動平均線が交差したときを売買シグナルと判断します。

On Balance Volume(OBV)(オンバランス数量)

On Balance Volume(OBV)(オンバランス数量)は、数量と価格変化に関係した運動量を測る指標です。

Joseph Granvilleが考案したこの指標はとてもシンプルです。現在足の終値が1つ前の足の終値よりも高い場合、現在足の数量が1つ前のOBVに加算されます。現在足の終値が1つ前の足の終値よりも低い場合、現在足の数量が1つ前のOBVから減算されます。

オンバランス数量の分析での基本的な前提は、OBVの変化は価格の変化に先立つということです。OBVが上昇することによって、投資金が株価に流れるという考え方です。大多数がその後資金を投入すると、株価とオンバランス数量がどちらも上昇します。

株価の動きがOBVの動きに先だった場合「非確認」が起こります。非確認は、ブル市場の天井で(株価がOBVの上昇なしで上昇した時)起こります。また、ベア市場の底でも(株価がOBVの追随なしに下落した時)起こります。

新しい天井が次々と上昇し、新しい底が次々と上昇している時、OBVは上昇トレンドにあります。同じように、連続した天井が次々に下がり、連続した底が次々に下がっていく時、OBVは下降トレンドにあります。OBVが横這いし、相次ぐ新しい高値や安値が形成されない場合トレンドはありません。

一度トレンドが形成されると、トレンドが消滅するまでその効力を維持します。OBVのトレンドが消失するケースは2つあります。1つ目のケースは、トレンドが上昇トレンドから下降トレンドに変わる時、もしくは、トレンドが下降トレンドから上昇トレンドに変わる時に起こります。

トレンドが消失する2つ目のケースは、そのトレンドがはっきりしないトレンドになった時、もしくは、3日以上トレンドがはっきりしない時です。よって、価格が上昇トレンドからはっきりしない状態に変わり、その後、上昇トレンドに戻らずに2日間はっきりしなかった場合でも、OBVはまだ上昇トレンドとして扱われるべきです。

OBVが上昇トレンドか下降トレンドに変わった時「ブレイクアウト」が起こります。OBVのブレイクアウトは一般的に価格のブレイクアウトに先行するので、投資家はOBVが上にブレイクアウトした時には買い注文を出すべきです。同様に、OBVが下にブレイクアウトした時には売り注文を出すべきです。ポジションはトレンドが変化するまで保持されるべきです。

計算

現在の終値が1つ前の終値よりも高い場合

OBV(i) = OBV(i -1) + VOLUME (i)

現在の終値が1つ前の終値よりも低い場合

OBV(i) = OBV(i -1) – VOLUME (i)

現在の終値が1つ前の終値と同じ場合

OBV(i) = OBV(i -1)

OBV(i) : 現在のOBVの値

OBV(i -1) : 1つ前のOBVの値

VOLUME (i) : 現在足の数量

Pin Bar(ピンバー)(上影陰線、下影陽線)

ピンバーとは、ローソク足の上影陰線、下影陽線のことです。サポート、レジスタンスレベル付近の重要な逆転ポイントを示しています。

RSI(アール エス アイ)

RSIは相対力指数とも呼ばれ、価格の相対的な強さを量る指標です。縦軸に百分率(%)を取り、その水準によって買われすぎ、売られすぎを判断します。

過去n期間連続して終値を切り下げていれば0に近づき、逆に連続して終値を切り上げ続ければ100に近づきます。0から100の間で推移します。RSIが0に近い水準であれば売られすぎであり下落から上昇への反転が近いことが期待され、100に近い水準であれば買われすぎであり上昇から下落への反転が近いことが期待されます。

パラメーター値を小さくすれば短期相場の上下動を捉えて頻繁に0と100の間を往復します。パラメーター値を大きくすれば長期相場の上下動を捉え0や100に接近しにくくなり50の近辺で推移するようになります。

一般的な見方

1)70%から80%以上なら現在の価格が高値圏で推移しているとし、30%から20%以下なら安値圏で推移しているとするのが一般的です。

2)高値圏、安値圏から抜け出すタイミングを売買ポイントとする考えがあります。例えば30%以下の安値圏から30%を上回る時点で買いと判断します。売りの場合は買いの逆です。

3)50%を基準とする考え方があります。50%は相場の強弱の節目となります。50%以上は強気相場であり、50%以上は弱気相場と判断します。相場が上昇トレンドにあるとき50%以上に位置すると考えることができます。しかし需給バランスの崩れなどにより一時的に50%を下回るケースが出現します。こうした現象を念頭に置いて相場が上昇トレンドにあるとき40%から50%ゾーンを押し目買い場と考え、逆に下降トレンドの場合50%から60%の間を戻り売りゾーンとする判断方法があります。

計算

RSI = 100 – (100 / (1 + U / D))

U : 価格変化のプラスの平均値

D : 価格変化のマイナスの平均値

RVI(アール ブイ アイ)

Relative Vigor Index(相対活力指数)の主なポイントは、ブル相場においては一般的に終値が始値よりも高いということです。ベア相場にも同様のことが当てはまります。そのためRVIの背景となる考え方は、変化のエネルギーは価格が終値に近づく場所によって確立されていることです。日々のトレードにおいては、日中の価格の上下幅で価格変化を割ります。より計算をしやすくするためには、単純移動平均線を使います。10が最適な期間とされています。曖昧さを避けるためにRVIの左右対称に4加重移動平均線のシグナル線を引く必要があります。ラインが同時に発生したら、買いか売りのシグナルです。

計算

RVIは終値を始値と比較するのに対して、ストキャスティクスでは安値が使われます。指標は1日や1時間などの期間の実際の価格変化に等しい値として計算され、その期間の価格変化の最大値に正規化されます。

RVI= (CLOSE – OPEN) / (HIGH – LOW)

OPEN : 始値

HIGH : 高値

LOW : 安値

CLOSE : 終値

RVIは一般的に2本の線で描かれます。

  1. 1本目の線はRVIそのものです。しかし始値と終値の差や高値と安値の差の変わりとして、4対称加重移動平均線が利用されます。つまり、4対称加重移動平均線を計算します。

MovAverage = (CLOSE-OPEN) +2* (CLOSE-1 – OPEN-1) +2* (CLOSE-2 – OPEN-2) + (CLOSE-3 – OPEN-3)

CLOSE : 終値

CLOSE-1, CLOSE-2, CLOSE-3 : 1、2、3本前の終値

OPEN : 始値

OPEN-1, OPEN-2, OPEN-3 : 1、2、3本前の始値

次に4対称加重移動平均線を計算します。

RangeAverage = (HIGH-LOW) +2x (HIGH-1 – LOW-1) +2x (HIGH-2 – LOW-2) + (HIGH-3 – LOW-3),

HIGH : 最新の足の高値

HIGH, HIGH-2, HIGH-3 : 1、2、3本前の高値

LOW : 最新の足の安値

LOW-1, LOW-2, LOW-3 : 1、2、3本前の安値

そして、移動平均の合計を1時間や1日で4期間算出します。

  1. 2本目の線は、1本目の線の4対称加重移動平均線です。:

RVIsignal = (RVIaverage +2* RVIaverage-1 +2* RVIaverage-2 + RVIaverage-3)/6

Standard Deviation(標準偏差)

Standard Deviation(標準偏差)は、相場のボラティリティを測ります。この指標は移動平均線を中心として価格変化の規模を表示します。そのため指標の値が大きくなれば、相場のボラティリティも広がり価格は移動平均を中心として揺れます。指標の値が大きくない場合、相場のボラティリティも小さく価格は移動平均線に近づきます。

値が低すぎる場合、相場が絶対的に不活性の場合、もうすぐ大きな変化が起こることが意味されます。

値が高すぎる場合、もうすぐ相場が落ち着くことが意味されます。

計算

StdDev (i) = SQRT (AMOUNT (j = i – N, i) / N)

AMOUNT (j = i – N, i) = SUM ((ApPRICE (j) – MA (ApPRICE , N, i)) ^2)

StdDev (i) : 現在足の標準偏差

SQRT : 平方根

AMOUNT(j = i – N, i) : j = i – N から iの2乗の合計

N : 平滑化の期間

ApPRICE (j) : j番目の足の適応価格

MA (ApPRICE , N, i) : 現在足のN移動平均線

ApPRICE (i) : 現在足の適応価格

Stochastic(スローストキャスティクス)

スローストキャスティクスは、買われすぎ、売られすぎを判断する指標となります。ファースト ストキャスティクスに比べ感応度を抑えているため、ダマシの確率が低くいです。

一般的な見方

1)50%を中心にして、70%から80%以上を買われすぎ、30%から20%以下を売られすぎと判断します。

2)上昇相場で、価格が新高値をつけているにもかかわらず、スローストキャスティクスがその動きに追従せず下降し始めた場合は、トレンド転換となる可能性があります。これはダイバージェンスと言われる現象です。

3)下降相場で、価格が新安値をつけているにもかかわらず、スローストキャスティクスがその動きに追従せず上昇し始めた場合は、トレンド転換となる可能性があります。これはダイバージェンスと言われる現象です。

4)2本のスローストキャスティクスのライン(%Dと%SD)のクロスを売買のサインとします。%Dが%SDを下から上抜いたら「買い」、%Dが%SDを上から下抜いたら「売り」になります。それぞれ、30%以下、70%以上での交差で信頼度が高まります。

計算

ストキャスティクスには4つの変数があります。

%K期間。ストキャスティクスの計算に使われる期間の数。

%K スロー期間。%Kの平滑化期間。1はファストストキャスティクス、3はスローストキャスティクスとなります。

%D期間。%Kの移動平均線を計算する期間の数。

%D メソッド。%Dの計算に利用される平滑化メソッド(期間指数、単純、平滑、加重)。

%Kの公式は下記の通りです。

%K = (CLOSE – MIN (LOW (%K))) / (MAX (HIGH (%K)) – MIN (LOW (%K))) * 100

CLOSE : 当日の終値

MIN (LOW (%K)) : %K期間中の最安値

MAX (HIGH (%K)) : %K期間中の最高値 です。

%Dの移動平均線は下の公式により算出されます。

%D = SMA (%K, N)

N : 平滑化期間

SMA : 単純移動平均線

Volumes(数量)

Volumes (数量)は、選択された時間枠の各期間内の価格変更の数の指標です。株式銘柄については、これは実際に取引された数量(契約、お金、ユニットなど)の指標です。

指標のバーには2色あります。緑は、現在足の数量が前のものよりも大きいことを意味します。赤は、現在足の数量が前のものよりも小さいことを意味します。指標の色や、指標のティックや取引高への適応は指標パラメータで設定されます。

Williams’ Percent Range(ウィリアム パーセント レンジ)

ウィリアム パーセント レンジ(Williams’ Percent Range、%R)は、買われ過ぎ、売られ過ぎを測る動的な指標です。ウィリアムズ%Rはストキャスティクスに似ています。違いは、%Rのスケールは逆さまであり、ストキャスティクスは平滑化されるということです。

指標値が -80から-100%の時は、売られ過ぎの状態を表します。0から-20%の時は、買われ過ぎの状態を表します。指標に負の表示をさせるためには、負の設定値をあらかじめウィリアムズ %R に入れなければなりません(例:-30%)。分析の際にはマイナス符号は無視されます。

買われ過ぎ、売られ過ぎの指標では、株価が実際に方向を変えるまで取引をしないのが最善です。例えば、買われ過ぎ/売られ過ぎの指標が買われ過ぎの状態を示した場合、株価が下降するまで決済を待つのが賢明です。

ウィリアムズ %Rの興味深い現象として、価格の潜在的な要因から反転を探知する驚異的な能力があります。多くの場合、この指標は、株価が天井と転換を形成する何日か前に、天井を形成し下落します。同様に、通常、株価が転換する数日前に、谷を形成しその後上昇します。

計算

%Rの計算は下記のとおりで、ストキャスティクスの計算式とよく似ています。

%R = -(MAX (HIGH (i – n)) – CLOSE (i)) / (MAX (HIGH (i – n)) – MIN (LOW (i – n))) *100

CLOSE (i) : 当日の終値、

MAX (HIGH (i – n)) : n期間における最高の高値、

MIN (LOW (i – n)) : n期間における最小の安値